HSPで保育士を目指している、現在保育士で悩んでいるあなたへ。
体験談を聞きたいって思いますよね。
- どういう『園』で働けばいいのか
- 何が悩みなのか
- HSP気質を上手に使うことはできるのか
そんな悩みが具体的にわかる内容となっています。
HSPの保育士で悩んでいるあなたはぜひお役立てくださいね。
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1.保育の道に進むきっかけ、HSPさんに伝えたいこと
初めまして。九州在住で38歳の女性保育士です。保育士歴は約10年になります。
38歳なのに保育士歴が約10年は短いのではと感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
(子どもがいるので小さい時は働いていなかったという期間もあります。)
高校卒業後すぐに進学して園に就職したというわけではなく、
「私は今からどう生きていけばいいのだろう。」
と悩む時期があり、回り道をしてきた為同年齢と比べるとキャリアが短いのです。
大学進学はしましたが1年で中退し、その後フリーター生活を3年ほどしていました。
自由な生活を楽しんではいましたが、大学生時代に病気で亡くした父親を看取れなかった事を心の底でずっと強く後悔し自分を責め続けていたのです。
何か私にできることはないかと思っていたころ社会福祉の世界に出会い、それがきっかけで専門学校に進学しました。
ポイント
勉強や実習で子ども、高齢者、障がい者など様々な人々と出会い、中でも子どもと関わることが一番楽しく興味があったので保育の道を進むことになりました。
昔から周りの人たち、特に身内には自由に生きているように見られることが多いのですが、「生きにくさ」を感じることは時々あります。
約1年前にHSPというものがあるらしいということ知り、判定にかけてみたところ「強」でした。
自分が「変」なのではなく、そういう「気質」があるのだと思いホッとした一方、じゃあ今後はどうしていこうかと色々と考えることはありますね。
ですが、保育士を約10年してきて思うのはHSPには「子どもの最高の援助者」になることが出来る可能性や素質を沢山持っているということです。
HSPだけど保育者を目指している、何らかの事情があって保育者に自分は向いていないと思い悩んでいる方々に、少しでもお力になれればと思い私の体験を織り交ぜながら「HSPの保育士だからこそ出来ること」について書いていきたいと思います。
2.新卒で入った保育園での悩みについて
私が新卒で入った私立の保育園は“個”を尊重する園で、0~2歳児にいたっては少人数の担当制でした。
子どもたちは各々に好きな教材に取り組むことが保証され、1歳の子でも片づけを最後まで保育者と共におこなうなど、可能な限り1人1人の行動を大事にしようという方針です。
その方針が好きで就職したのですが、
給与面や働き方、また園の経営方針については納得出来ないところが多く
妊娠を機に約3年半で退職しました。
今振り返ってみると、
- 1人を大事にする
- 大声で子どもを叱るのは厳禁
- 担当制なので、少ない人数を保育する
- 子どものある程度のペースを尊重する
これらのことはHSPである自分が保育をしやすかったのではと思います。
HSPと保育士の関係性について
HSPは相手への共感力・洞察力に優れていますが、対象が大人数だとかなり疲れますしそのような力を有益に発揮することは困難です。
ですが、少人数であれば相手のことを考えた言動をすることはある程度可能です。
HSPは無意識の内に子どもの事をよく見ています。
私は何気ない子どもの様子を連絡帳に書いていました。
保護者からは
「先生の文章、うちの子らしくて面白い!」
「よく見てもらってくれて。」
と嬉しいご感想を頂くこともありましたよ。
3.考えと正反対の園の悩み、つらかったことについて
その園を退職してからは子育てをしながら非正規で保育園や市の支援センターなどで働きました。
ワンオペ育児ではありましたが、
- 定時で帰ることができる
- シフトは固定
- 静かな環境(特に支援センターはそうでした)
で働くことができたので心身ともに安定した中で働くことができました。
支援センターで働き続けたかったのですが、当時は勤務年数が決まっており退職せざるを得なかったのです。
正反対の方針の園
そこで現在の園に正規で就職したのですが、
私が配属された園は今まで経験してきたものと正反対の方針だった上に所長・主任がパワハラの塊のような人達
でした。
辛い日々でしたが受け持ったクラスの子ども達が何よりの救いでした。
しかし、
- 0~2歳児でも一斉保育
- 子どもが言うことを聞かないと大声で怒鳴るためか、声が大きい保育士が多い
- 出された玩具でしか子どもは遊ぶことができない
- 保育士のペースに子どもを合わさせる
など、挙げるとキリがないくらい私にとって不快な保育がそこでは当たり前でした。
感受性が強いHSPにとって苦手な刺激が絶えず続くと心の状態がどうなってしまうのか想像に難くないと思います。
ですが、一斉保育が全てのHSPに合わないという訳ではありません。
私にとっては「苦手だった」というだけです。(私自身、子どもの頃から集団が苦手というのもあるかもしれませんね。)
中にはピアノが得意でピアノを上手く使って子ども達を楽しませる方もいらっしゃいますし、子どもを大声で怒鳴ることなく日々工夫を重ねて一斉保育に取り組まれる方もいます。
一斉保育でも個別保育でも「苦にならない」ということは、自身の得意なことを活かし、自分も子ども達も伸び伸びと過ごせる環境がそこにはあると思うのです。
感受性が強いHSPは身の回りの環境に左右されます。
自分に合った安定した環境と、無理のない働き方が出来れば保育は続けられると様々な現場で働いてきた今は思います。
まとめ:HSPの保育士さんは共感力を生かしましょう
世の中が不安定で保護者に余裕がうまれにくいこのご時世
- 甘えたくてもたっぷり甘えられない
- 気持ちをしっかり受け止めてもらえない子
は沢山いるのではないでしょうか。
そんな子ども達の気持ちを敏感に察し、寄り添えられるのはHSPだからこそです。
理想通りにいかないことの方が多いですし、それを許してくれない現場もあるでしょう。
ですが今は保育士資格を活かせる職場は増えましたし、保育園も沢山あります。
それぞれに合った方針や働き方ができれば、HSPが持つ共感力や相手への細やかな配慮も有効に活用できると思います。
不安な時にそっと寄り添ってくれる先生がその園に一人でもいれば、子ども達にとって大きな救いとなります。
今の勤務先が合わない=保育士にむいていない、のではなく環境が合っていないことが大半です。
安定した中で保育に従事出来る方が増え、穏やかな中で育つ子どもたちもまた増えていくことを願っています。
以上、『『HSPの保育士体験談』保育士歴10年の女性が伝える保育環境と働く仲間の重要性とは?』という記事でした。
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